アイソメトリックスの方法と効果・メリットとデメリット
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アイソメトリックスとは
筋肉の静的収縮(等尺性筋収縮)
アイソメトリックスとは、筋肉の静的収縮(等尺性筋収縮)のことです。つまり筋肉の長さを変えずに力を加える運動のことを指します。ストレッチのように筋肉を伸ばしたり縮めるのではなく、カラダの各部分の筋肉の長さを変えずに力を加えて約7秒間緊張させることによって筋肉を鍛えます。
腕相撲で力が均衡していて、握った拳が止まって動けないような状態を意識的に作り出すことで、筋力と基礎代謝をアップさせるのです。道具も場所も選ぱないので、どこででも短時間で筋肉を鍛えることができるのがこのアイソメトリックスの特徴です。
アイソメトリックスの注意点
アイソメトリックスをするにあたっての注意があります。それは、鍛えたい部分の筋肉を意識しながら「押したら引く」こと。もう1つは、ストレッチと同じですが「呼吸をしながら行う」ことです。
力を入れるとつい呼吸を止めてしまいがちですが、呼吸を止めると血圧が上がってしまうことがあるので要注意。必ずゆっくり呼吸をしながら行ってください。息を吸うことよりも、ゆっくりと吐くことを意識すればうまく呼吸することができます。
アイソメトリックスの具体的な方法
- 椅子に座って肩幅くらいに足を開き、右手は右、左手は左の太ももの上に手を置きます。立ち上がろうと太ももにカを入れながち、太ももが上がらないように両手でしっかりと太ももを押さえつけます。このときに、上体を丸めながら腹筋に力を入れます。
このトレーニングでは主に、ふくらはぎや太ももの筋肉と腹筋が鍛えられます。 - 椅子に座って、足を浮かせ、手で椅子を押さえつけながら立ち上がろうとする動作をくり返してみましょう。このトレーニングでは、腹筋や二の腕を鍛えることができます。
- 両手を額の前で組み、その手を額にあてます。手は頭を押しながら、頭は前方に強く倒そうとします。これも何度かくり返してみましょう。ただし、あまりカを入れすぎると、首が寝違えたような状態になるので注意してください。
このトレーニングでは首周りの筋肉と、腹筋も鍛えることができます。ただし腹筋を鍛えたい場合は姿勢をよくするように心がげてくださいね。
その他、壁を肝す、柱を押すなど、固定されたものを使っても良いでしょう。アイソメトリックスは、筋肉を伸縮させる運動ではないので、固定された物を押したり引いたりすることで、筋肉を固定したまま鍛えることができます。
また、両手を胸の前で合わせて押し合う動作や、胸の前で手を鍵状に組み、引き合う運動乱このアイソメトリックスのトレ〜ニングになります。それぞれをだいたい7秒間くらいしたら、力をゆっくり抜きましょう。
アイソメトリックスのメリット・効果
- 筋肉痛になりにくい。
- 関節への負担が少ない。
- 場所を選ぱない。
- 短時間で簡単に鍛えることができる。
- エネルギーをあまり消耗しないので頻繁に行うことができる。
- 鍛えたい部分だけを鍛えることができる。
- 中高年者でも体力に関係なく無理なく行うことができる。
アイソメトリックスのデメリット
- 筋肉を静止した状態にするので動作をしながら行うことができない。
- 動きがない分、運動が単調なので飽きやすい。
→音楽を聴いたり、角度を変えてみましょう。 - 持久力をつけるには不向きである。
- 肉離れなど筋肉の損傷を起こした後のリハビリとして治った直後に行うと、1カ所に力を
入れることになるので再発するおそれがある。
→力の入れ具合を調節しましょう。
